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腎移植とまっすぐ向き合って〜

腎移植手術 手術日

ついに!腎移植手術当日!!

 

手術前日の晩は、興奮しすぎてほとんど眠れませんでした。
ついに、腎移植手術当日。
朝から夜まで、ホント慌しい一日だったと思います。
できるだけ、詳しく手術当日を追います。


 

まずは、一日の大きな流れはコチラ!当たり前ですがほとんどがです。

腎移植手術当日の出来事(手術)

 

検査・処置

・体重測定
・採血(朝・手術直後・21時)
・プレドニンの注射(朝)
・酸素吸入と心電図モニター装着。
・ドレーン(傷の管)、尿道カテーテル(尿を出す管)が手術室より入る。

 

・6時に少量の水で免疫抑制剤を服用
・点滴(首・腕)手術室より入る。
・手術中に化膿止めの注射。
・手術中にプレドニンの注射。

 

説明・指導

・家族は病室、ロビーで待機する。手術後、担当医より手術についての説明があります。

 

食事

・絶飲食

 

安静度

・ベッド上安静、身体を動かさない。

 

清潔度

・入れません

 

排泄

・尿道カテーテルが入っています。
・排便はベッド上です。

 

その他

 

 

朝6時。少量の水で免疫抑制剤を飲みます。

 

一日分の免疫抑制剤を飲みます。ただでさえこんなに飲むの?の3倍くらい?と思うといいと思います。
想像以上にたくさん飲みます。
昨晩から、絶飲絶食。すきっ腹に免疫抑制剤。数分で気分の悪さはやってきます。
僕はいつもにも増して気分の悪さを感じました。量も多いので当然かもしれないですね。
気持ちが昨夜のおかげ?で盛り上がっていたので、気持ちでは完全に勝っていました。

 

朝方も、教え子たちとのラインのやり取りは盛り上がっていました。手術時間ギリギリまで応援し続けてくれました。嬉しかったなあ。

 

朝7時。体重測定・採血・プレドニンの注射があります。

 

朝の採血。この後、毎日の恒例となりますが、看護師がベッドまで来て採血をします。
注射が苦手だった僕も、どんどん注射に慣れてきていることを実感していました。
まだこの日は免疫抑制剤に慣れていない身体。
プラスほとんど寝ていない状態なので、フラフラしながらされるがままの注射でした。

 

体重測定は検査入院のときから継続している恒例のこと。個室からなれた足取りで体重計に向かい、自分で体重を測ります。
そこで、手術を終えて5日目になる僕と同じくらいの年齢の女性と出会いました。
パッチリした大きな目が特徴の小柄な方でした。
その後、かなり親しくなり、僕の入院生活も充実していきます。
今日手術のこと、お話して勇気付けられたこと、はっきり覚えています。

 

プレドニンの注射は、ベッドで看護師にしてもらいます。しばらく、プレドニンにはお世話になります。
プレドニンは簡単に言うとステロイドのこと。身体の中の炎症を抑えたり体の免疫力を抑える働きがあります。
このおかげで、食欲が増したり、元気になったりするそうですね。副作用も多いみたい。

 


こちらに詳しく書かれています。参考までに。
ステロイド治療 
腎臓内科 東京女子医科大学病院腎臓病総合医療センター 様より 引用

 

朝8時。手術の服装の準備をします。家族到着。

手術の服装は、病衣(前が開くやつ)。T字帯(ふんどしみたいなやつを履きます)。ストッキング(血栓予防)。8時に看護師が来て、簡単な説明がありました。
家族が到着し、久しぶりの短い面会でしたが、ものすごく安心しました。前日台風直撃のため、妻の電車が止まってしまい、父がだいぶ離れた駅まで迎えに行くことになったそうです。
9時に手術開始。8時30分には手術室に向かうので、つかの間ですが、しっかり話をしておくとよいでしょう。
とはいえ、免疫抑制剤で相当やられていますが・・・。

 

朝8時30分。手術室に向かいます。途中まで家族同伴可(見送り)です。

家族の心配そうな顔見ると、弱気になっていてはいけない僕がいました。
僕のために、一日休みを取って来てくれたこと、ものすごく嬉しかったです。
前日にあれだけ勇気づけられ、病室を出る直前までラインをしていたこともあり、免疫抑制剤でぐったりでしたが、気持ちでは勝っていました。

 


手術直前の写真です。テンションも高めでした^^・

 

朝9時・・・・・・手術開始・・・・・・・・・

手術室に入ると、周りは最新のコンピュータ制御された医療器具の数々・・・。圧倒されました!!
ピコピコ音がして、看護師さんや、お医者さんたちがチームで僕を迎えます。

 

「○○を確認します。○○いいですか?」
「OKです!」

 

みたいなやりとりが僕の近くで展開されています。
手術台に横になり、周りを見渡すと、「手術時間」のデジタル表示や、カメラ、モニター、コンピューター・・・。
看護師さんや、お医者さんは、マスクに手袋、手術着・・・。
新しく見る感じに、圧倒。こんなときでさえ、写真撮りたいなあ・・・・なんて思っていました・・・。

 

手術の一通りの説明があり、気づいたときには終わっているとのこと。
早く終わる人もいれば、遅く終わる人も、中には難航する人も・・・・。
そうやって聞くと、自分ごとなので、ドキドキ感が半端なく襲ってきます。

 

 

ああ。僕が終わった頃には、たくさんのチューブが体に入っているんだなあ・・・
僕の○○○、これから見られるんだ・・恥ずかしいな・・・
失敗したらどうしよう・・・
お母さん、今頃何を考えているんだろう・・無事でいますように・・・
先生に戻りたい・・・・
今までの地獄のような苦しみ・・・・解放されるといいなあ・・・・
あの看護師さん、結構かわいいな・・・・
今頃、学校では何やっているんだろ?・・・・
とにかく無事に終わりますように・・・・


 

もう、メチャクチャ考えます。
待っている時間も、まあまあ長く感じられたので、いろんなことを考えます。

 

酸素吸入のマスクがされ、目には、鋭い光の中で顔だけ見えるお医者さんの顔・・・・

 

 

「大きく吸って〜吐いて〜・・・」

 

シュー(酸素の音)・・・


 

・・・・・。

 

記憶しているのはここまで。

 

次に気づいたのは、手術が終わった後でした・・・・。

 

 

あれ?もう終わった?
痛いけど、生きてる・・・・?
生きてる!!
やったー!手術終わった!!

 

イエーイ!!


 

先生!目覚めました!
(これは覚えてる)


 

ん?そういえば痛いような・・・・

 

イエーイ!!


 

大丈夫ですよ。すぐに楽になりますよ
(これも覚えてる)


 

どうやら、僕は、かなり早い段階で目覚めてしまったらしく、この段階でまだ麻酔が効いていなかったらしいです。
それでも、僕には鋭い痛みというより、むしろ心地よい痛みに感じました!
体を切っているのだから、痛いのも当然かもしれません。
でも、言うほど痛みを感じなかったというか・・・・終わった嬉しさが強すぎたというか・・・・
テンションは頂点でした!!

 

 

やった!!
無事に終わった!!
痛いけど痛くない!!生きている証拠!!
めっちゃ嬉しい!!
嬉しくてしょうがない!!

 

イエーイ!!

 

イエーイ!!


 

どうやら、想定より早く目覚めた僕は、手術室で叫び続けていたそうです・・・(マジ迷惑なやつ!)

 

イエーイ!!イエーイ!!
半分記憶にあり、半分記憶にありません。

 

手術が終わって、ものすごく安心して嬉しかったことははっきり覚えています。

 

昨日の説明にもありましたが、手術中は眠っているだけなので、寝言のようにしゃべる方も時々いらっしゃるみたい。
時には、大声で

 

「コラああ!!しっかりしろよ。コラ!!」

 

と叫んで、お医者さんに、注意する人もいるそうで、お医者さんも笑いながら対応しているそう(笑い)

 

僕もその一人で、いろいろしゃべっていたみたいです。
目覚めたかどうかは、目視だけでなく、コンピューターも判断するそうですが、僕の場合、急に叫び声のテンションが喜びに変化したそうです。

 

とにかく、ムダに大きな声でイエーイ!!と叫んでいたらしく・・・。

 

無意識とはいえ、ごめんなさい・・・。

 

 

 

 

手術終わって、個室へ。

無事手術を終えた僕。
テンションマックスのまま家族と面会へ。
ベッドで移動しながら、個室へと向かうのですが、ここでも叫んでたらしいですね。

 

イエーイ!!

 

家族も、必要以上に元気な僕に安心したそうです。
すぐに会話もしました。

 

すぐに撮ってもらった写真がこちら。

 

手術の時間は、早い人で4時間くらい。大体は6時間以上・・・。
僕の場合は、3時間くらいで目覚めたらしく、順調そのものだったそう。

 

ドナー(母)の腎臓を僕につなげて、一握りで血が流れ出したことが早い原因みたいです。
ビックリするくらいの適合で、一瞬で血流があり、順調すぎるくらい働きがよかったらしいです。
個室の準備や、ベッドの準備も全く終わっていなくて、看護師さんが大慌てで準備した様子を父が語っていました。

 

手術後は、気持ちが悪くなるとか、痛くてしょうがないとか、いろいろ情報はありました。
僕の場合は、意識もはっきりしていて、気持ちが悪くもなく、痛みもさほど感じられませんでした。

 

快感!!が強く出ていましたね!

 

母も無事なことを聞き、ものすごく安心しました!!

 

個室に入り、テンションマックスの僕は、わけのわからないことを口走っていました。

 

 

あれ?○○でしょ? ○○に似てる!!


 

??


 

○○だ!わーい!!

 

なんでいるの?


 

この人の知り合いの女性です。とてもかわいい人ですよ。
気にしないでください。バカですから。


 

ねえ、携帯ある?携帯持ってきてくれる?
ゲームしないと・・・・


 

はあ?ホントに一回死んでみる?


 

みんなに無事をしらせないと!!
(あとゲームも・・・)


結局、個室に戻ったばかりの僕には携帯は渡されませんでした。

 

ベッドで横になり、絶対安静です。
改めて、周りを確認すると、心電図のピコピコしている音。
口には酸素吸入。マスクをどかすことができませんが、結構快適です。
手は点滴で固定。血圧も定期的に測っています。
尿道カテーテル(チューブ)が入っているので、自動的に尿はたまっていく仕組み。
ドレーン(チューブ)傷の管が入っているので、自動的に血液はたまる仕組み。
首にも点滴の管。ちょっとつらい。
ストッキングをはいた足は定期的に圧迫され、マッサージされているみたいで心地いい。
基本的には体は上を見て寝ているだけで、動かすことはできない。
寝返りをしてもいい(一方向のみ)みたいで、看護師さんに巨大な枕をいただきました。

 

しばらくして、酸素マスクが、鼻から直接送るチューブに変更。かなり快適。

 

上向いて、しばらく眠っていると、必要以上にのどが渇き、水を少しだけいただきました。
口元まで看護師さんが持ってきてくれて飲むだけ。一気に生き返った気がします。

 

★ホントはうがいだけですからね。飲食禁止ですから。


 

冷静になってくると、傷口の痛みがじわじわとやってきます。
お腹に力を入れるとき、特に痛みを感じます。
くしゃみをすると、激痛!!くしゃみで失神するほどの痛みになります!!
同様に、笑うのも危険。笑いをこらえるのはもっと危険。お腹の痛みが倍増します!!

 

ようやく落ち着き、何かしたい頃になり、携帯を見ることを許されました。

 

そして、手術が無事に終わったこと、真っ先に知らせました。みんなものすごく喜んでくれてものすごく嬉しかったです!!

 


当然のことながら、手術日は絶食。食事は出ません。
それほど空腹感はなかったですね。

 

手術受ける前に聞いていたことですが、

 

手術の日って、気持ち悪くて眠れない。
痛くて眠れない。
のどが渇いて死にそう。
自分では何もできないから、どうしようもないけど、恐ろしく気分が悪くなる・・・など

 

手術前に、たくさんの情報を得ていました。

 

でも、僕の場合は、グッスリ眠りました(笑)
全然気持ちが悪くなく、意識もバッチリ。
痛いけど痛くない。
のどの渇きも我慢できるレベル。
手術が終わった後の苦しみは、ほとんど皆無でしたね。嬉しいことに。

 

昨日、眠れなかったこともあったのでしょうか。ホントぐっすり眠ることができました。
深夜、目覚めて、韓国のお友達にもライン。

すごく心配してくれていたみたいで、また励まされました。
起きていてくれたことも、遠く離れても、すぐに返信してくれたことも、全部嬉しかったです。

 

ニヤニヤしながら、酸素の心地よい感じと、足や手のマッサージのような(血栓予防)感覚も気持ちよすぎて、再び気持ちの良い眠りにつきました。

手術を終えての正直な感想

生きていることへの感謝!
母への感謝!
病院スタッフへの感謝!
家族への感謝!
たくさんの応援メッセージをくれた全ての人に感謝!

 

みんなに感謝!

 

感謝!

 

これしかありません。

 

死ぬか生きるかを本気で考え、死ぬ恐怖に何度もおびえ、布団の中で何度泣いたことか・・・
見かけで誤解され、言いたい気持ちを封印して、我慢して、何度泣いたことか・・・・
食べられない、歩けない、パソコンができない・・・・何度泣いたことか・・・
出血、めまい、かゆみ、動悸息切れ、意識消失・・・何度泣いたことか・・・

 

それでも、全て、目の前の子どものために全力を出すことが生きがいだった。
笑顔で、黙って、僕の全てを理解して、支えてくれた妻、両親・・・
たくさんの応援メッセージで勇気をくれたかつての教え子たち・・・・
遠く離れた韓国でもずっと、支えてくれたMさん・・・・
かつての同僚・・・
今の同僚・・・・

 

全ての人に感謝!

 

必ず復活して、メチャクチャ恩返ししたい!!
誰かの役にたつこと、メチャクチャしたい!!
必ず先生に復帰したい!!

 

僕の目に届く人はもちろんのこと、

 

「誰もが 安心して 豊かに」くらせる社会・・・

 

本気で実現したい!!

 

そう決心したのは、生きることを許された手術直後ですね。
あとは、体を早く治して、万全にして、今思ったことをしっかりアウトプットしなきゃ!!

 

思っているだけだったら誰でもできるけど、思ったことを実際に行動して、実行して、証明しなきゃ!!

 

はっきり方向転換して、生きる希望しか見えなかった!!
こんな嬉しいこといっぱいの手術日でした!!

 

イエーイ!!と叫ぶ気持ち、少しは理解できますか(笑)

 

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